有料職業紹介の許可番号を自分で確かめる方法
転職サービスの運営会社が有料職業紹介の許可を受けているかは、公式サイトと厚生労働省のサイトで確かめられます。番号の読み方と、許可が要らない種別の見分け方を、掲載201件を運営する137社を調べた結果とあわせて整理しました。
公開日 読了 10分
PR本サイトは広告(アフィリエイトリンク)を含みます。
公開日 読了の目安 9分
構造は単純です。先に押さえておいてください。
職業安定法は、有料職業紹介の事業者が求職者から手数料を受け取ることを原則として禁じていると定めています。例外は限られていて、芸能やモデル、一部の科学技術者や経営管理者などの職種に絞られます。
このため、一般の転職では求職者が手数料を払う形は制度上ほぼ成立しません。無料であることは事業者の裁量ではなく、制度がそう定めているためになります。
「有料職業紹介」の「有料」は、企業から手数料を受け取る事業という意味です。求職者が払うという意味ではありません。制度が何を定めているかは職業安定法が求職者について定めていることにまとめています。
紹介手数料は、採用した人の理論年収に料率を掛けて計算されます。理論年収は、月給に賞与や固定の手当を足して1年ぶんに直した額です。
料率は3割から4割の範囲で設定されることが多く、3割から3割5分あたりが目安とされます。理論年収500万円の人が入社した場合、料率3割5分なら175万円前後になります。
料率は事業者と契約によって変わります。専門性の高い職種や、採用が難しい層では高く設定されることがあります。金額の詳細と返金の取り決めは転職エージェントの費用は誰がいくら払っているのかにまとめています。
報酬は採用が決まって初めて発生します。面談を何度重ねても、書類を何度直しても、決まらなければ収入にはなりません。
求人を掲載した時点で費用がかかる求人広告とは、収益の立ち方が根本的に違います。企業から見ると、採用できなければ支払いが起きないので費用の面では読みやすい方法になります。そのかわり1人あたりの単価は高くなります。
下の表は、費用の出どころが違う3件を並べたものです。表頭のラベルが、登録したあとに何が起きるかを示します。
費用の出どころが分かると、体験のほとんどが説明できます。
エージェントが紹介できるのは、そのサービスが企業と契約している募集に限られます。費用を払ってでも採用したい企業だけが契約するため、扱える求人はそこに限られます。
希望が契約の外にあると、紹介は来ません。担当者の姿勢の問題として語られやすいのですが、実際には在庫の問題であることが少なくありません。同じ希望でも、別のサービスなら在庫にある場合があります。
掲載している201件のうち、職種を限らない総合型は72件で、残りは分野を絞った特化型です。分野ごとの数はコンサル・金融の32件、IT・エンジニアの31件から、営業職の2件まで開きがあります。1社で見える範囲は市場の一部でしかありません。以下の件数は2026年8月時点のものになります。
紹介で採用すると年収の3割前後の手数料がかかります。地方の中小企業がこの費用をかけて採用するかどうかは、募集の緊急度と職種によって分かれます。
ハローワークや自社の採用ページで足りるなら、紹介の経路を使う理由がありません。地域によって紹介の求人が偏るのは、この費用の構造から来ています。
対応地域を都道府県で限っているサービスは48件で、残る153件は地域を限っていません。ただし「全国対応」と書かれていることと、その地域の求人を扱っていることは別です。地域ごとの内訳は地方で転職エージェントが使えないと感じる理由と実際の数にまとめています。
担当者が向き合っているのは、求職者と企業の両方です。企業側の要望を満たす候補を出すことも仕事に含まれます。
これを隠す必要はありませんし、それ自体が不誠実というわけでもありません。医師の診察料を保険が肩代わりしても診察の質が落ちないのと同じで、支払い元が別であることが直ちに質を下げるわけではありません。
問題になるのは、支払い元を知らないまま「自分だけのために動いてくれる」と期待した場合です。当サイトもサービスへのリンクから広告収益を得ています。並び順には使っていませんが、その事実は先に書いておきます。詳しくは並び順と広告の扱いに書いています。
報酬が採用の成立時にしか発生しない以上、決まりやすい案件を勧める方向に力が働くと指摘されています。どこまで実際に働いているかは外から検証できないため、断定はできません。
対策は難しくありません。勧められた理由を尋ねればよいだけです。なぜこの求人なのかを説明できる担当者と、説明が薄い担当者は、この一問で分かれます。
急かされていると感じたら、その旨を伝えて構いません。期限を決めていないなら、決めていないと言えば済みます。
制度がどう現れているかを数で見ます。
費用の扱いを調べた199件のうち、185件が無料でした。求職者が費用を負担するのは5件、費用の扱いを確認できていないものが5件、福利厚生として提供されるものが4件です。
費用を負担する5件は、いずれも職業紹介を行いません。内訳はキャリアの相談が3件、就職支援を含むスクールが1件、会員制の求人情報サイトが1件です。職業紹介ではないため、手数料の原則の対象になりません。
確認できていない5件は、公式サイトに費用の記載を見つけられなかったものです。無料という意味でも有料という意味でもありません。記載が見つからないまま登録の画面まで進むようなら、そこで問い合わせてください。
求人を紹介する事業者には、有料職業紹介の許可番号があります。掲載している201件を運営する137社のうち、番号を確認できたのは100社でした。24社は確認できておらず、13社は求人を紹介しないため許可の対象になりません。
費用を負担する5件は、この13社の側に含まれます。「番号が無い」と「費用がかかる」は、同じ理由から出ています。求人を紹介しない事業だからです。
確かめ方は有料職業紹介の許可番号を自分で確かめる方法にまとめています。
入社から短い期間で離職した場合、支払われた手数料の一部が企業へ返る取り決めが置かれていることがあります。3か月や6か月といった期間で段階的に設定される形が一般的です。
この取り決めがあるため、事業者には定着まで見る動機が働きます。就業したあとの支援があると公式サイトで明示しているサービスは、掲載201件のうち21件でした。全体の1割ほどなので、入社を見届けて終わる形のほうが多数になります。
返金の条件は企業と事業者の契約の中身で、求職者には開示されません。求職者が返金を求められる立場になることはありません。
構造が分かれば、確かめる先も決まります。
求職者に開示する義務はないため、聞いても答えないことがあります。人材サービス総合サイトで手数料表を公開している事業者もあり、そこで確かめられます。
金額そのものより、なぜその求人を勧めるのかを尋ねるほうが実利があります。年収に比例して手数料が決まるため、高い年収の求人を勧める動機は存在します。ただし年収が高い求人が自分に合うとは限りません。
企業から見ると、紹介経由の採用には費用がかかります。直接応募のほうが通りやすいという見方も一部にはありますが、選考の基準を公開している企業は少なく、外からは確かめられません。
有利とも不利とも断定できない領域です。応募しやすい経路を選んで構いません。違いは転職サイトと転職エージェントの違いと、使い分けの基準にまとめています。
在庫の範囲が費用の構造で決まる以上、複数のサービスを動かすほうが範囲が広がります。ただし条件から外れている相手に登録しても、紹介は来ません。
掲載している201件のうち78件が年齢の上限を設けていて、48件が対応地域を都道府県で限っています。条件別の一覧で絞り込めますし、4問の診断なら年齢と勤務地と就業状況で残る数がその場で出ます。
下のカードは、求職者から費用を受け取らないと公式に明示している1件です。費用の扱いを明記しているサービスは、その分だけ確かめる手間が減ります。
4問に答えると、対応年齢・対応地域・就業状況の条件に合うサービスだけが残ります。掲載しているのは転職サービスで、求人情報ではありません。
4問に答えると、対応年齢・対応地域・就業状況の条件に合うサービスだけが残ります。掲載しているのは転職サービスで、求人情報ではありません。